
文の要素を入れ替えて、特定の語句を強調するために語順を入れ替える場合があり、これは「倒置」と呼ばれています。一見すると種々さまざまな倒置があるように思われますが、エッセンスを取り出すと、そのルールは実にシンプルです。
強調倒置の分類
強調の倒置文は、文型知識を使って簡単に整理できます。それぞれの例を見ていきましょう。
第1文型 M + V + S
第1文型の場合、動詞を修飾する副詞(M)を倒置する場合があります。”There is/are S”構文も、MVS倒置の一種と捉えられます。
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The rain came down.
雨が振ってきた。
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There is/are 構文
第2文型 C + V + S
第2文型の場合、補語(C)を倒置して文頭に出します。この場合は次の通りとなります。
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The sound of the bell grew faint.
ベルの音が、だんだん遠くなっていった。
ただし例外的に、主語が代名詞の場合は、「V + S」倒置は起こらず、「S + V」のままとなります。
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They(Those) who don’t like their work are unlucky.
自分の仕事を好まない人は不運だ。
第3文型 O + S + V
第3文型の場合、目的語を文頭に出して倒置します。ただし、第1・第2文型と異なり、SVは倒置しません。
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I love classical music.
私はクラシック音楽が大好きだ。
否定語句を含む場合
否定語句を文頭に倒置する場合は、その後ろを疑問文と同じ語順にします。
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I have never seen such a beautiful place.
そんなきれいな場所は今まで見たことがない。 -
I didn’t hear a single sound.
音一つ聞こえなかった。
以上を簡単に整理すると、次の通りとなります。