0.ESSのスピーチにおけるJudgeの位置づけ

 

「聴衆の代表・大会とスピーカーに対する奉仕者」

「ESSのスピーチにおいて、Judgeとはどのような存在か」という問いかけに対して、ここで明確な答えを一つ示します。それは「聴衆の代表であり、大会とスピーカーに対する奉仕者」です。

なぜかを説明します。ESSのスピーチ大会のJudgeには、「審査と教育」という2つの仕事が与えられているからです。

「審査」とは、客席からスピーチを聴き、その良し悪しを吟味する仕事です。客席にいるということは、聴衆でもあります。Judgeは聴衆の視点を代表して、スピーチの優劣を評価するのです。

もう一つの仕事が「教育」です。ESSのスピーチ大会では、審査が終わり、大会の結果が出た後、レセプションで必ずそのフィードバックを行います。フィードバックでJudgeは、それぞれのスピーカーに対してスピーチの改善点を指摘します。ただ「あー良かった、うー悪かった」でおしまいの、投げっぱなしジャーマンスープレックスではありません。スピーチに対して的確なアドバイスを行い、そのスピーチをもっと多くの人に理解・共感してもらえるようにします。

スピーカーが自分のスピーチを改善して、次の大会で聴衆や審査員により多くの理解や共感を得られたら、どうでしょう。そのスピーカーは、以前より、自分の思いや考えを人に伝えるのが上手くなったと言えます。Judgeは、スピーチのフィードバックを通して、スピーカーの成長を後押しできます。これが「教育」です。

さらに、Judge(Questioner)は大会中、壇上のスピーカーとのやり取りを通して、スピーカーが本当に伝えたいことを上手に引きだし、聴衆の理解を深め、スピーチを最大限有意義なものにするという大きな役割も担っています。Judge(Questioner)がスピーチの魅力をたくさん引き出せれば、それを聴く人たちに意義ある機会を提供できます。自分の知らない社会問題や価値観をより深く理解する時間と場です。観客である聴衆にとって意義ある時間と場を作るということは、大会に対する最大の貢献でもあるのです。

よって、「ESSのスピーチにおいて、Judgeとはどのような存在か」という問いへの答えは、「聴衆の代表であり、大会とスピーカーに対する奉仕者」だと言えます。「奉仕」という言葉が湿っぽくて好きになれない人は、「協力」と言い換えてもいいでしょう。

ではそのようなJudgeであるためにはどうしたら良いでしょうか。これから3つの段階に分けて、具体的に説明します。

 

 


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